2025年を終えるにあたり

2025年も、気がつけば年の瀬を迎えました。

毎年この時期になると、「あっという間だった」という言葉が浮かびますが、振り返ってみると一つひとつの出来事が濃く、確かな手応えを感じる一年でした。



春先には、二俣川のサンハート音楽ホールにて子どもと大人のための発表会を開催しました。

ステージに立つ前の緊張した表情、演奏が終わったあとのほっとした笑顔。日々のレッスンで積み重ねてきたことが音となって表れる瞬間は、何度経験しても胸が熱くなります。

続いて鎌倉では、大人の生徒さんの発表会と勉強会を行いました。年齢も経験もさまざまな方が、それぞれの想いを音楽にのせて表現する姿は、とても豊かで学びの多い時間でした。勉強会においても活発にお話しされて、すっかり仲良くなったみなさんの姿がとても印象的でした。

夏には、藤沢にて松﨑禅さんのマスタークラスとミニリサイタルを開催しました。

Zen Matsuzaki/Piano

パリ、ジュネーブで技術を磨き、第一線で活躍されている若きピアニストの言葉や、音に直接触れる経験は、生徒さんにとっても、そして私自身にとっても大きな刺激となりました。音楽への向き合い方、音を深めていく姿勢、そのすべてが学びとなり、教室としても新たな視点を得られた貴重な機会だったと感じています。

秋には再び鎌倉にて、大人の弾き合い会と勉強会を開催しました。

今回は連弾にも取り組み、アンサンブルの楽しさと難しさを体感していただきました。相手の音を聴き、呼吸を合わせ、一つの音楽を作り上げていく経験は、ソロ演奏とはまた違った気づきをもたらしてくれます。笑顔と真剣さが入り混じった、実り多い時間となりました。

真剣なお顔でお勉強中!

子どもたちのレッスンでは、今年は「100曲チャレンジ」に継続して取り組んでいます。一曲一曲を積み重ねる中で、読譜力や集中力、そして「できた!」という成功体験を育んでいます。現在は2月の発表会に向けて、それぞれが目標を持って練習に励んでいる真っ最中です。

同日の夜には、大人の発表会も予定しています。

思い思いに選んだ曲に真剣に向き合い、自分自身と対話しながら音楽を深めていく姿は本当に美しく、今から素敵なコンサートになる予感がしています。

私自身の一年を振り返ると、両親の介護と重なり、これまで以上に多忙な日々を過ごしました。時間や心に余裕が持てない場面もあり、レッスンの日程上でも多々ご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。忙しかった一方で、人との出会いや支えに恵まれ、結果としてとても充実した一年だったと感じています。

年のはじめに決めた、今年の漢字「直」。

迷いながらも、誤魔化さず、遠回りもあり、自分が大切にしたいことにまっすぐ向き合う。そんな想いを胸に、一歩一歩進んできた一年でした。

音楽を通して人と関わり、学び、成長し続けられることに、あらためて感謝の気持ちが湧いてきます。

2026年も、音楽と真摯に向き合いながら、教室に集う皆さんとともに、丁寧に歩んでいきたいと思います。

本年も、本当にありがとうございました。            

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